代表取締役 若浜俊介
畑で働く代表

代表取締役

若浜 俊介

私たちは断言します。
食は文化であり、同時にインフラです。

水道や電気と同じように、"明日も変わらず野菜が届くこと"は個人の健康、企業の生産性、そして地域の持続性に直結します。市場の効率だけに委ねてよい領域と、社会として「設計」すべき領域は違う。日本の農が静かに細り、畑の知恵が目減りし、季節を語る食材が贅沢品になっていく兆しを、私たちは見過ごしません。

便利の影で、見えなくなったものがあります。

土のにおい。手の温度。旬のリズム。

そしてつくる人・食べる人・支える人の間に生まれた断絶。

この断絶を埋めない限り、豊かさは戻らない。だから私たちは、福利厚生という企業の器を借りて、暮らしの中心—食卓—から社会の循環を再設計します。これがVEETの出発点です。

「福利厚生の一箱」で、
社会の循環を再設計する

VEETは、単なる青果の配送サービスではありません。企業が従業員に贈る"福利厚生の一箱"を通じて、「働く」「食べる」「支える」をひとつにつなぐ循環の装置です。従業員は毎月のクレジットで、自分や家族の暮らしに合う"テーマを選べる野菜の一箱"を自宅で受け取る。使わなかった分は繰り越さず、Use or Give の設計で自動的に地域の支援へと変換され、企業には寄付の受領証やESGレポートが届く。善意任せではなく、最初から"還流する"ように設計する。ここにVEETの核があります。

この仕組みは、企業にとって単なるコストではありません。生活の手触りに届く投資であり、健康経営やエンゲージメント、採用力の向上という形で、静かに、しかし確かに回収されます。福利厚生が「映画チケットの割引」から「家族が本当に喜ぶ体験」へと進化したとき、組織の空気は変わる。食卓の笑顔は、職場の空気に届きます。

農を"守る"のではなく、
"育て直す"

VEETは規格外依存の"出口"には立ちません。作付計画と最低保証、早払いを組み合わせ、農家のキャッシュフローを前に倒す。品質に誇りを持てる価格設計を貫き、値段でなく関係で続く販路をつくる。ここにテクノロジーが生きます。出荷・品質・温度・再配達率といったデータをつなぎ合わせ、勘と経験を数字で支える。数字で守られた自由は、若い担い手を畑に連れ戻します。

私たちは農家に無理を頼みません。"安売りの常態化"は、やさしさの顔をした搾取です。短期の割引で拍手をもらうより、十年続く安心をともにつくる。そのために、企業側の「予見可能な需要」と、農側の「計画的な供給」を、VEETのプラットフォームで橋渡しします。

愛を語り、数字で担保する。

これが私たちのやり方です。

物流という"見えない品質"を、
語らずに保証する

野菜は畑でつくられ、
物流で傷む。

だからこそ、ミルクラン、3PL、ラストワンマイルまでをひとつの視界でとらえる仕組みをつくりました。温度や重量、遅延や再配達の発生をモニタリングし、言い訳ではなく是正で語る。良いときも悪いときも、事実を出す。それが品質文化になります。箱を開けた瞬間の「わっ」という声は偶然の産物ではない。日々の地味な最適化の総和です。

「データでつなぐ」ことで、
分断は縮む

VEETは、青果配送という表の顔の裏側に、データで結ばれた4つの層を持っています。畑の作付・収穫履歴、物流の温度や再配達率、利用・寄付の実績、そして企業のESGの可視化。畑・物流・人・社会貢献が同じ言語(データ)でつながると、現場は早く回り、誤解は減り、価値が"見える化"される。数年先には、これらの実績が"信用"に翻訳され、ファイナンスや人材、地域計画の土台になっていくでしょう。

配送で得た信頼を、データで信用に。
信用で生まれた資金を、また畑へ。

—この循環が定着したとき、農は「守られるもの」から「投資される産業」へと変わります。

いま決める。
未来のコストを減らすために

今日の食卓の不安は、明日の採用難や離職、医療費や地域衰退に静かにつながっています。農の不安は、五年後の価格高騰と選択肢の消失につながる。未来のコストは、いまの意思決定でしか削れない。だから私たちは、企業という強いプレイヤーに、食卓というやさしい入口からの参加を求めます。

スローガンとしての「国産」を掲げるつもりはありません。ただ、この土地で育つものを、この土地で食べ続けられる"自由"だけは、選べるようにしておきたいのです。多様性とは、遠くの安さだけを選ぶ自由ではなく、近くの価値を選び続けられる自由でもあるのだから。

VEETは"仲間づくり"のプロジェクト

大きなことを一気にやるつもりはありません。毎月の一箱を、確かに届けることから始めます。

企業は福利厚生の"消費者"ではなく、循環の"共創者"に。

農家は「安く買われる供給者」ではなく、地域の「信用を生む生産者」に。

自治体や福祉は"偶発の寄付"ではなく、"設計された還流"の受け手に。

生活者は、箱を開けるたびに、自分が循環の一員であることを思い出す。

一社の善意では社会は変わりません。けれど、仕組みによる日常の微差は、やがて習慣になり、習慣は文化になる。文化が定着したとき、コストはコストではなくなります。それを、社会では"投資"と呼びます。

株式会社TOMVO
代表取締役 若浜 俊介